takanama

すきなものを、すきなだけ。

催眠ガール/大嶋信頼

心理フィクション・催眠ガール

 

 

あらすじ

家では居場所がなく、勉強もできず、人に気を使ってばかりの高校2年生・夏目明日香。
事業に失敗しいつも機嫌が悪い父親と、妹ばかりを可愛がる母親・・・
明日香は母親に気に入られようとそればかり気にして育っていたせいか、勉強にも集中できず母親の心は離れていき、自分に存在価値はないと思っていた。

主人公・明日香の特技は人の苦しみが分かることだが、救ってあげることはできない。
そんな明日香はある日、電車の中で喧嘩する人を見て「これは無理だ」と判断。しかし、その場をおさめたのは眼鏡をかけたさえないおじさん。

「無意識」の力を引き出して、悩む人の心を自由に解き放つ催眠療法の著者「お師匠さん(さえないおっさん)」に出会い、明日香はひたむきに頑張り、自分や友人の悩みを解決、成長していく。


 

 

補足
発売:2019年、単行本:304頁
出版社:清流出版;四六判並整版
臨床数8万件の大人気カウンセラー初の小説

 

催眠ガール

催眠ガール

  • 作者:大嶋信頼
  • 発売日: 2019/07/20
  • メディア: 単行本
 

 

ひとこと



私自身が通院している心療内科の先生に勧められた一冊です。
呼吸合わせ、無意識の力、さくさく読めたのですが、読んだ後の率直な感想は不思議な気持ち。
読了して、なるほど物語というよりこの本そのものが「スクリプト」みたいなものかと。
もちろん人はそう簡単に変われるとは思いませんが、主人公である「夏目ちゃん」に共感するとともに自由になれたような、自分にもできるのではないか、という気持ちにさせてくれる一冊です。